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不動産用語集
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ノンリコースローン

pixta_20763881_M 「ノンリコースローン」とは、日本語では「非遡及型融資」や「責任財産限定特約付金銭消費貸借」と訳され、住宅の価値を上限とする有限責任の住宅ローンのことです。
一般的な住宅ローンの場合、融資を実行する金融機関が住宅に抵当権(担保物権) を設定します。そして、何らかの事情でローンの返済が滞ると金融機関は抵当権を実行します。住宅を売りに出し、その売却金が残債 の返済に充当されるしくみです。しかし、住宅の売却金で債務を返済しきれなかった場合、債務者は返済義務を負い続けることになります。

借り手は住宅が手元になくても、人的責任を問われて住宅ローンを返済しなければならないので、返済のモチベーションを保てず、結局は自己破産に追い込まれてしまうこともあるのです。このようなリスクを伴う一般的住宅ローンは「リコースローン(コーポレートローン)」に分類されます。

一方、ノンリコースローンでは、抵当権が実行による住宅売却で残債が生じても、その返済義務を負うことはありません。ノンリコースローンの債務者は、住宅の価値の限度(範囲)で責任を負えば足りるのです。
つまり、投資物件の取得に必要な資金をノンリコースローンでまかなった場合、返済の原資は対象物件の賃料収入のみということになります。不動産における不確定要素(空室問題など)を、通常のアパートローン ほど気にせずに投資できるわけです。

ノンリコースローンは、法的には金融機関が「抵当権実行後の残債について債権放棄する」ということです。または、残債を「責任なき債務」として構成することで、強制執行をできないものとする特約を結ぶことでも実現できます。いずれにしても、借り手はローンが原因の破産リスクから解放されるというわけです。

ノンリコースローンのデメリット

ノンリコースローンは、一般的な住宅ローンよりも金利が高くなる傾向があります。融資を実施する金融機関にとっては、抵当権実行後に残債を回収できないというリスクがあるためです。借り手にとってのメリットは、貸し手にとってのデメリットですから、その埋め合わせのために金利設定がきびしくなるのは当然のことといえるでしょう。


ノンリコースローンは、取得する物件の経済的価値ではなく、将来的な融資の回収可能性を考慮することから審査はとてもきびしくなります。投資物件を取得するための融資を求めた場合、「投資事業そのものの収益性」が慎重に審査されることになるでしょう。不動産の部屋が売れない、テナントが入居しないといった問題が発生し、投資が失敗に終わると金融機関にとっても非常に大きな問題となるからです。また、融資の実行後も、融資先が正常かどうか随時チェックすることになります。


このような理由から、ノンリコースローンは緊急の融資には向きません。投資物件の将来性という目に見えない要素を金融機関がじっくり審査するのですから、余裕を持ったスケジュールで申し込むようにしてください。

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