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主要銀行貸出動向アンケート調査結果

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日本銀行が四半期ごとに発表している最新の『主要銀行貸出動向アンケート調査/2015年10月」(2015年10月22日発表)によると、企業向けの資金需要判断D.I.(資金需要が「増加」の回答から「減少」の回答を差し引いた指数)が+7%ポイントとなり、前回調査(7月)の+2%ポイントから5ポイント改善しました。改善は2四半期連続で、+7%ポイントは2014年1月調査の+8%ポイント以来の高水準。企業の旺盛な資金需要を窺わせています。 その一方で個人向け資金需要判断D.I.は0%ポイントとなり、前回調査の+7%ポイントから7ポイント低下、2四半期ぶりに悪化しました。 企業向けと個人向けが対照的になった資金需要は、今後の不動産投資にどのような影響を及ぼしそうなのでしょうか。

個人向けは住宅ローンの資金需要判断が大幅低下

まずは同調査の中身を見ましょう。

企業向けの資金需要判断D.I.を規模別に見ると、大企業向けは前回調査の+6%ポイントから+1%ポイントへと5ポイント低下、中堅企業向けは前回調査の+1%ポイントから+4%ポイントへと3ポイント改善、中小企業向けは前回調査の+1%ポイントから+5%ポイントへと4ポイント改善となっており、大企業向けと中堅・中小企業向けとに大きな開きが出ています。

資金需要の増加要因は、大企業向けの場合は「売上増加、設備投資の拡大、他の調達手段からのシフト」などで、中堅企業向けと中小企業向けの場合は共に「売上の増加、設備投資の拡大、貸出金利の低下」などとなっています。

「過去3カ月における貸出運営スタンスの変化」は、大企業向けの貸出運営スタンスD.I.(貸出スタンスが「積極化」の回答から「慎重化」の回答を差し引いた指数)は前回調査の+3%ポイントから+2%ポイントへと1ポイント慎重化が強まり、中堅企業向けは+9%ポイントから+9%ポイントへと変わらず、中小企業向けは+17%ポイントから+14%ポイントへと3ポイント慎重化が強まっています。

貸出運営スタイルの慎重化が強まった要因は、大企業向けは「自行の資産内容の悪化、経済見通しの悪化、他行との競合緩和」などとなっています。中堅・中小企業向けは無回答でした。


一方、個人向けの「資金需要の変化」では、住宅ローンの資金需要判断D.I.が前回調査の+6%ポイントから-2%ポイントへと8ポイント低下、消費者ローンが前回調査の+5%ポイントから+5%ポイントへと横這いになっています。

住宅ローンの資金需要低下要因は「住宅投資の減少」が最大要因で、これに「個人消費の減少」が加わっています。そのためか、個人向けの「過去3カ月における貸出運営スタンスの変化」は、貸出運営スタンスD.I.が前回調査の+17%ポイントから+14%ポイントへと3ポイント慎重化が強まっています。

これについて、ニッセイ基礎研究所は『10月マネー統計』の中で「住宅の建設コスト上昇などが影響した可能性がある。不動産市場の住宅着工戸数は持ち直し傾向が続いており、資金需要と銀行の感覚との間に多少の温度差が生じているようだ」と指摘しています。

分譲マンション着工減速で不動産業の業況悪化、でも投資用不動産は……

銀行が危惧するように、住宅投資は減少しているのでしょうか。


国土交通省の『不動産市場動向マンスリーレポート 平成27年11月』を見ると、「首都圏9月の新設住宅着工戸数は前年同月比2.1%減の2万5366戸で、新設住宅着工戸数は8カ月ぶりに前年同月を下回った。東京都9月の新設住宅着工戸数も同8.2%減の1万1329戸で、新設住宅着工戸数は2カ月ぶりに前年同月を下回った」となっています。

1月から9月までの首都圏の推移を見ると、7カ月連続で前年同月を上回っており、ニッセイ基礎研究所が指摘したように住宅着工戸数の落ち込みは見られません。


ただ、首都圏の「利用関係別戸数」は「持家は前年同月比6.9%増で4カ月連続前年同月を上回った。貸家は前年同月比19.7%増で5カ月連続前年同月を上回った。分譲住宅は前年同月比21.7%減で2カ月ぶりに前年同月を下回った。分譲住宅においては戸建が前年同月比1.6%増で2カ月連続前年同月を上回った。マンションが前年同月比40.2%減で2カ月ぶりに前年同月を下回った」となっています。

東京都の場合も「持家は前年同月比4.3%減で2カ月ぶりに前年同月を下回った。貸家は前年同月比18.1%増で4カ月連続前年同月を上回った。分譲住宅は前年同月比26.8%減で2カ月ぶりに前年同月を下回った。分譲住宅においては戸建が前年同月比2.0%増で2カ月連続して前年同月を上回った。マンションが前年同月比39.0%減で3カ月連続して前年同月を下回った」となっています。

この2、3カ月、建設費高騰の影響で分譲マンションの着工数が減速しているのは明らかと言えます。


では、景気動向はどうなのでしょうか。


これも日本銀行が四半期ごとに発表している『短観(全国企業短期経済観測調査)/2015年12月』(2015年12月14日発表)によると、「大企業の業況判断は、製造業の業況判断D.I.が+12%ポイント(前回9月調査は+12%ポイント)で、非製造業の業況判断D.I.が+25%ポイント(前回9月調査は+25%ポイント)で共に横這い」となっています。

これに関してみずほ総合研究所は『日銀短観解説』の中で、「製造業の場合は新興国・資源国の経済成長減速を受け、製造設備機械や電気機械の業績が悪化した。しかし、仕入れ価格の弱含みが下支えとなる鉄鋼や化学の業績が改善し、製造業全体では横這いになった。非製造業の場合は小売業、不動産業、物品賃貸業などの業況が悪化したが、通信・情報サービスの好業績が牽引する形で非製造業全体では高水準を維持した」と分析しています。

同総研が分析した「不動産業の業況悪化」は、明らかに建設費高騰の影響を受けている大手不動産開発会社の分譲マンション着工数減速が原因と見られます。


金融業界関係者の一人は「日銀の『主要銀行貸出動向アンケート調査』で住宅ローンの資金需要が大幅に低下したのは、このところの分譲マンションの供給戸数減少が原因と思われる。消費者は供給戸数の減少で買いたくても手頃な物件がないので購入を手控えているだけ。需要自体が衰えた訳ではない。賃貸マンションなど不動産投資向けのアパートローンやプロパーローンの資金需要は増加し続けている」と話しています。


投資用不動産市場では、海外投資家と国内投資家の間で優良物件獲得競争が激化しています。それが日本銀行の『主要銀行貸出動向アンケート調査』とは裏腹の、不動産投資向け資金需要増加の背景にあるようです。

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