PICK UP!

  • 矢川駅9分
  • 52,500万円
  • 構造:RC造
  • 築年:平成7年8月築
利回り 6.3%

定額法とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

pixta_16168896_M 「定額法」とは、「減価償却費」における計算方法のひとつです。マンションなどの固定資産を購入した場合、取得費を一括計上してしまうと、「1年目は赤字となり、2年目以降は黒字になる」というように、大きなぶれが生じてしまいます。利益を正確に計上するためには、耐用年数の期間中、その経費を分散することによって、ぶれを小さくするのが減価償却という考えです。
土地などの価値が減少しないものは減価償却費を計上できませんが、原則として建物本体は定額法、そして建物設備は定額法と「定率法」のいずれかを選択することができます。償却率は方法によって異なりますが、減価償却費の総額はどちらも同じです。

(1)定額法
定額法は、耐用年数の期間中、「毎年決まった金額を減価償却」する減価償却の方法です。1年目から最後の年まで減価償却率は変わりません。計算方法は「取得価額×定額法の償却率」となっています。
定額法では、減価償却費の金額が一定になるため計算しやすいことが特徴です。また、定率法と比べると初期の減価償却費が小さくなりますから、投資初期から利益を出しやすくなります。相続や譲渡の予定が当面なく、安定して不動産収入を得たい方に向いている方法といえるでしょう。

(2)定率法
定率法は、耐用年数の期間中、初期は減価償却費が多く計上される一方、「年が経過するにつれて償却率が減っていく」減価償却の方法です。計算方法は「未償却残高×定率法の償却率」となっています。
定額法と比べて初期の利益が圧迫されやすいデメリットはありますが、早い段階から多額の減価償却費を計上できるため、おもに「節税対策」として選ばれることが多いようです。

購入した不動産の建物設備の減価償却を考えた場合、定額法と定率法のどちらが有利とは断言できません。不動産投資の目的によって定額法と定率法を使い分ける必要があるからです。なお、法定の償却方法は定額法とされていますが、定率法を希望する場合は「事業を開始した翌年の3月15日までに所轄の税務署長へ申請する」必要があることも覚えておきましょう。
また、建物設備で注意しておきたいのが「修繕費」の存在です。建物に付随する設備は、年数が経過することによって、補修や修理などの費用が発生します。このとき、定率法を選択していると、建物の収益性が低下した「投資後期に納税額が大きく」なるのです。

定率法と定額法が共存する場合もある

取得した日が2016年3月31日以前で、定率法を選択している建物附属設備や構築物については、今後も定率法のまま減価償却を行っていくことになります。しかし、その設備に対し、資本的支出を行った場合は「新たに資産を取得」したという扱いになり、元からある設備とは分けて減価償却を行うことになりますので注意が必要です。特に2016年4月1日以降に「資本的支出」を行った物については、追加部分は定額法による減価償却ということになることを覚えておきましょう。なお、修繕費とよく間違われる資本的支出ですが、税法上で該当するのは以下のものです(国税庁/基本通達・法人税法・第8節 資本的支出と修繕費より)。

  • <資本的支出の例示>
  • ・建物の避難階段の取付けなど、物理的に付加した部分にかかる費用
  • ・用途変更のための模様替えなど、改造や改装に直接かかった費用
  • ・機械の部分品を高品質や性能の良い物に取り替えた場合の費用のうち、通常の取り替えに必要な費用を超えた費用

資本的支出と修繕費の見極めかた

teigakuhou_02.jpg
保有する不動産の設備投資が資本的支出になるのと、修繕費として認められるのでは節税の面において大きな差が生じます。資本的支出の判断基準は非常に難しいものですが、以下にあてはめるとおおよその判定を下すことが可能です。

・20万円未満の費用→修繕費
固定資産として計上するのは20万円以上の物ですから、金額が満たない費用は計上しません。

・短い周期でかかる費用→修繕費
3年以内の周期で定期的に行われるようなものは、メンテナンスの範囲となります。

次いで、ひとつの修理や改良などにかかった金額のうち、資本的支出と修繕費のどちらにあたるか不明な場合の基準となる区分を紹介しましょう。

・資本的支出の例示に入る→資本的支出
前述の避難階段の取付けや用途変更のための模様替えなどは、資本的支出と考えます。

・修繕費の例示に入る→修繕費
原状回復に必要な費用は、金額によらず修繕費となります。設備の移設なども同様です。

・資本的支出の例示に入らない60万円未満の費用→修繕費
上記の「資本的支出の例示」に入らないものは、60万円未満であれば修繕費という扱いになります。

・前期末取得価額の10%以下→修繕費
上記の「資本的支出の例示」に入らない60万円以上の物でも、前期末取得価額(購入価格ではなく前期の決算日時点の資産価値。購入後に資本的支出を行って価値が増えている場合はその分も含む)の10%以下の費用であれば修繕費になります。

・継続して7:3基準経理をしている→資本的支出と修繕費
判断に悩むものは、70%を資本的支出、30%を修繕費として経理処理できます。この場合、継続適用する必要がありますので注意してください。

・災害特例で経理をしている→修繕費
災害で損害を受けた固定資産を原状回復する費用は修繕費になります。

購入した不動産や設備などには、さまざまな追加投資が必要になります。それらの税法上の扱いや減価償却方法の違いを知ることは、資産価値の維持向上はもちろん、節税対策にも役立ちます。建物設備に手を加える際は、減価償却の方法も含めて考えるようにしましょう。

「旧定額法」について

定額法自体は古くから存在するのですが、2007年に大幅な税制改正が行われました。この改正前に運用されていた定額法を、現行のものと区別して「旧定額法」と呼ぶ場合があります。
旧定額法による毎年の償却額の計算式は、次のとおりです。

償却額=(取得価額×90%)×償却率

償却方法としては、まず取得価額の95%までを、建物ごとに定められた耐用年数で、毎年償却します。その翌年からは、残る5%の価額を5年に分けて均等償却し、最終的に残額が1円となるようにします。すなわち、旧定額法による償却年数は、物件の耐用年数に6年を足した年数になるということです(最後に残った1円は、その後の償却額を求める際、期首帳簿価額からマイナスするために残します)。以下に例を示します。

・取得価額1,000万円、耐用年数が5年の建物の場合(旧定額法の償却率は0.200%)

年度 償却額 償却額の累計
1年目 180万円 180万円
2年目 180万円 360万円
3年目 180万円 540万円
4年目 180万円 720万円
5年目 180万円 900万円
6年目 50万円 950万円
7年目 10万円 960万円
8年目 10万円 970万円
9年目 10万円 980万円
10年目 10万円 990万円
11年目 99,999円 999万9,999円


その資産が事業活動に使われている場合は、2007年の改正以降でも、会計上における残存簿価の処理は従前と変わらないのが原則です。ただし、法人税法により5年間での均等償却を行うことで処理している場合は、それを会計監査上において妥当なものとする扱いになっています。

2007年の税制改正以降においては、残存価額、残存割合は廃止されています(残存価額をゼロとみなすことになります)。よって、計算式は「償却額=取得価額×償却率」となります。

比較すると、改正以降の定額法のほうが、残存価額の差し引き分がないだけ、償却速度が増しており、課税される不動産オーナー側にとって有利な運用となっている点にも注目したいところです。

なお、耐用年数と償却率の関係は以下のとおりです。
※耐用年数省令別表7・8を基に再構成したもの。新旧で基本的に共通ですが、一部異なります。物件の取得価額が大きい場合は、たとえ1,000分の1の差でも無視できない違いとなりますので、念のためご留意ください。

耐用年数 償却率
2年 0.500
3年 0.334(旧:0.333)
4年 0.250
5年 0.200
6年 0.167(旧:0.166)
7年 0.143(旧:0.142)
8年 0.125
9年 0.112(旧:0.111)
10年 0.100
11年 0.091(旧:0.090)
12年 0.084(旧:0.083)
13年 0.077(旧:0.076)
14年 0.072(旧:0.071)
15年 0.067(旧:0.066)
16年 0.063(旧:0.062)
17年 0.059(旧:0.058)
18年 0.056(旧:0.055)
19年 0.053(旧:0.052)
20年 0.050
21年 0.048
22年 0.046
23年 0.044
24年 0.042
25年 0.040
26年 0.039
27年 0.038(旧:0.037)
28年 0.036
29年 0.035
30年 0.034
31年 0.033
32年 0.032
33年 0.031
34年 0.030
35年 0.029
36年 0.028
37年 0.028(旧:0.027)
38年 0.027
39年 0.026
40年 0.025
41年 0.025
42~43年 0.024
44~45年 0.023
46~47年 0.022
48~49年 0.021
50~52年 0.020
53~55年 0.019
56~58年 0.018
59~62年 0.017
63~66年 0.016
67~70年 0.015
71年 0.015(旧:0.014)
72~76年 0.014
77~82年 0.013
83年 0.013(旧:0.012)
84~90年 0.012
91~99年 0.011
100年 0.010

「不動産投資用語集」にもどる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加