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GLOSSARY
不動産用語集
わ行
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ーススタディ22 ワンルーム区分所有投資で窮地に陥った自営業者が、窮状打開の一棟投資に転換できた理由とは

経緯

V様に詳しいお話を伺うと、不動産投資の経緯は次のようなものでした。
3年前、父が他界。悲しみに暮れたが、その代償かのように3500万円の遺産相続ができた。父が残してくれたこの貴重な資産を有効に活かすには、将来に備えた経済基盤構築が最善と考え、安全な資産形成策と思われる不動産投資を決意した。
不動産投資関係の本を読んで勉強したが、一棟投資が有利なのか区分所有投資が有利なのか、素人の自分には判断が付かなった。こうなれば専門家の意見を聞くのが一番と思い、大手の不動産投資サービス会社に相談した。
すると、以下のような理由で東京23区内駅近のワンルームマンション区分所有物件の投資を奨められた。

(1)自営業者なので銀行融資を受けるのは難しい。したがって一棟物件は無理だがワンルームの区分所有物件なら自己資金で購入できる
(2)ワンルームの区分所有物件なら物件価格が安いので一棟物件より高利回りが期待できる
(3)ワンルームなら入居者退去後の原状回復費も安くて済む
(4)ワンルームなら原状回復工事期間が短いので、1カ月前の退去予告期間中に次の入居者の募集・予約申込を受け付けられるので空室期間を短くできる

「なるほど」と思ったので、その会社のアドバイスに従い、東京・江東区内の総武線沿線立地・駅近の中古ワンルーム物件(築年数8年)を全額自己資金の2200万円購入。運用を開始した。
ところが、実際に運用してみると、家賃が7万8000円なので、管理費・修繕積立金などの諸経費を支払うとは手元に約5万円しか残らない。計算すると投資回収に約37年もかかる。また運用開始から現在までの2年間で空室が3回発生し、空室期間が合わせて5カ月。その間は無収入で諸経費を支払わなければならなかった。


課題

V様が最初に相談された会社が説明した通りのメリットがあるのは確かです。反面、「家賃収入が低いのでキャッシュフローも低い、資産は建物のみ、空室が発生すると収入がゼロ」などのデメリットがあり、資産形成に向けた不動産投資には適していません。
また中古ワンルームを売却する場合は、買い手がほぼ不動産投資家に限られるため市場流動性が極めて低く、買い叩かれるのが通常です。つまり出口作りでも不利な条件を具えています。
相談を受けた当社のコンサルタントは、どうすればV様の窮状を救えるのか、頭を悩ませました。


提案

当社はV様の現有自己資金1300万円(3500万円-2200万円)と投資目的のバランスを基に、窮状打開策を検討した結果、次の投資戦略が最適と判断、V様に提案しました。
まずV様のこれ以上の資産目減りを防ぐため、現有物件を損切り覚悟で売却する。次に土地値で購入できる築古一棟アパートを購入、キャッシュフローを稼ぐ。その上で償却期限が切れるタイミングで一棟アパートも売却し資産を組み替え、本格的な資産形成を図る。投資対象を土地値の築古一棟アパートに定めたのは、
・土地値物件の場合は、建物は実質無価値で土地にのみ価値があるので、購入時価格とほぼ同額で売却できる
・築古一棟アパートの場合は減価償却期間が短く、その分減価償却費を多く計上でき、純営業収益率を高められ、新築・築浅物件より多額のキャッシュフローを確保できる
――などがおもな理由です。

V様は当社のこの提案説明を受けると、直ちに「不動産調査及び売買契約」を締結されました。
物件調査の結果、当社は同じ江東区内の総武線沿線で敷地約300平米、築25の木造アパートを発掘。V様の同意を得て、現物精査をした後購入しました。


Case022

現状

V様の現有物件は当社の交渉力により2000万円で売却できましたので、これを頭金に充当し残りを銀行借入で賄いました。したがって、V様の追加持ち出しをゼロにできました。
現有物件の損切り額は僅か200万円で済んだわけですが、それ以上にV様が驚いたのは「前に相談した会社では、自営業者が融資を受けるのは無理」と言われた銀行借入が可能だったことでした。
確かに一般論では無理ですが、銀行は自営業者の融資を完全に断っている訳では決してありません。物件の収支計画や事業計画の確実性により債務返済能力がある評価されれば、あとは交渉力で物件価格の6~7割まで融資してくれる場合があります。

V様は当社の迅速な問題解決力に感動された様子で、今後も当社のアドバイスを受けながら本格的な資産形成を図り、将来に備える計画とのことです。


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